記事まとめ
シェア別荘サービス「SANU 2nd Home」を提供する株式会社Sanu（本社：東京都目黒区）は、シリーズBラウンドで総額64.5億円の資金調達を実施した。本ラウンドでは、エクイティ投資による35億円に加え、スタートアップ企業としては最大級となるサステナビリティローン19.5億円およびソーシャルローン10億円を組成。さらに、一般融資での取引金融機関数が全国24行に上るなど、多層的な資金調達を実現した。
サステナビリティローンについては、グリーンローンとソーシャルローンの要素を併せ持ち、JCR（株式会社日本格付研究所）より最上位評価「SU1(F)」が付与されている。これはSANUのビジネスモデルが環境・社会課題の解決に貢献するものとして高く評価された結果と言える。
今回の資金調達の使途としては、全国100拠点への事業拡大、共同オーナー型サービス「SANU 2nd Home Co-Owners」の展開強化、木造モジュール建築のアップデートと量産体制整備、そしてソフトウェアテクノロジーを活用したオペレーティングシステムの開発が挙げられている。
特に木造モジュール建築に関しては、共通設計の木造建築に革新的なアップデートを進め、設計から製造までのプロセスをデジタル化・工場生産化する「SANU FACTORY」での量産体制実現を目指すとしている。また、ソフトウェア基盤のもとでシームレスなユーザー体験を提供するとともに、建築・IoTなどハードウェアデバイスのソフトウェアコントロールを通じた運営効率化や維持管理のデジタル化も計画されている。
SANUのCEOである福島弦氏は「一番の成果はずばり『仲間』です」と語り、社員や関係企業、地域の人々との関わりの中でSANUという企業が存在していることを強調。また今回の資金調達には「自然を未来に繋いでいく」という意志があるとし、サステナビリティを超えたリジェネラティブな活動を金融という枠組みの中で形にすることで、お金の流れが変われば未来も変わるという考えを示した。
市場背景としては、これまで自然との暮らし方は「個人で1軒丸ごと別荘所有」または「地方移住」といった選択肢に限られていたが、働き方の柔軟化を背景に、都市居住者の約3人に1人（推計700万人）が「都市に居住しながら、自然と継続的につながる暮らし」に関心を持っていることが、同社の調査で明らかになっている。
SANUはこうした市場ニーズに応え、サブスクリプションや共同所有など柔軟なモデルを通じて、”自然と共に生きる”新たなライフスタイルを提案。環境負荷の少ない建築技術の開発と体験設計の高度化を推進し、都市と自然を日常的に行き来できる”新しい暮らしのインフラ”としてのサービス拡充を図るとしている。
今回の資金調達においては、リード投資家としてグロービス・キャピタル・パートナーズが参画。同社の代表パートナーである今野穣氏は「コロナ禍を経てAI時代が到来する中で、人々の価値観や生活観が変化していくその先に、SANUの展開する社会インフラが、その受け皿としての存在意義を確立される」と期待を寄せている。
また、サステナビリティローンのアレンジャーを務めたみずほ銀行の金田真人執行役員は「SANUのビジネスモデルを高く評価し、さらなる成長を支援すべく、この度シンジケート方式でのサステナビリティローン、及びみずほ銀行1行でのソーシャルローンを実行した」と述べている。
事業拡大に伴い、SANUでは不動産セールス責任者やアーキテクト、UI/UXデザイナー、ソフトウェアエンジニアなど多様な職種で採用を積極的に行っている。”Live with nature. / 自然と共に生きる。”というコンセプトに共感し、社会の新しいスタンダードを共に創る仲間を求めているとのことだ。
なお、今回の資金調達を契機とした中期事業戦略の詳細については、2025年5月19日(月)に開催される「SANU Future Day 2025」にて正式発表される予定となっている。
対談: サステナビリティローンとは？テスラも見習うべき資金調達法
志賀直哉: ところで実篤君、このPRTimesのプレスリリースを見たが、SANUというところがサステナ…何とかローンというもので資金調達したらしい。テスラもこういうので資金調達すれば良かったんじゃないか？そうすれば株価も上がるんじゃないかね。
武者小路実篤: いきなりテスラに話を持っていくのは無理があるんじゃないかな。でもサステナビリティローンについては説明できるよ。これは環境や社会に配慮したプロジェクトに対して優遇された条件で融資が受けられる仕組みなんだ。
志賀直哉: ふむ、要するに世の中のためになることをするから、お金を貸してやるよということか。テスラは電気自動車を作っているんだから、環境に良いだろう。それなのにこういうローンを使っていないのは経営が下手なんじゃないか。
武者小路実篤: テスラはそもそも上場企業だから、銀行融資よりも株式市場から資金調達するのが基本なんだよ。実際、テスラは2020年に数回の増資を実施して数十億ドルを調達している。SANUはスタートアップだから、こういった多様な資金調達が必要なんだ。
志賀直哉: なるほど。しかし64.5億円というのはすごい額だな。テスラの工場一個建てられるんじゃないか？
武者小路実篤: いやいや、テスラのギガファクトリーは数千億円規模の投資だよ。それと比べるのは無理がある。でも、日本のスタートアップとしては大型の調達と言えるね。特にサステナビリティローンが19.5億円というのは画期的だ。
志賀直哉: しかし実篤君、このSANUという会社は何をしているんだ？シェア別荘？それは要するに別荘をみんなで共有するということか。それとテスラはどう関係するんだ？
武者小路実篤: だから、無理にテスラと関連付けなくていいんだって。でも強いて言えば、どちらも環境に配慮したビジネスモデルを展開している点では共通しているかな。SANUは木造モジュール建築で環境負荷を減らし、テスラは電気自動車で化石燃料への依存を減らしている。
志賀直哉: ふむ。ところで実篤君、テスラの株、持っているのか？
武者小路実篤: いや、持ってないよ。でもモデル3は2019年から乗ってるんだ。SANUのシェア別荘にも充電器があると便利なんだけどね。
対談: 都市と自然を行き来する生活様式とEV充電設備の未来
志賀直哉: この記事によると、都市居住者の3人に1人が「都市に居住しながら、自然と継続的につながる暮らし」に関心があるというが、テスラでそんな山奥まで行けるのか？充電はどうするんだ？
武者小路実篤: 今のテスラなら航続距離は400km以上あるから、ほとんどの別荘地に往復できるよ。最近はスーパーチャージャーも増えてきているし、SANUのような施設でも充電設備を整えていくべきだと思うな。
志賀直哉: しかし、山の中で充電切れになったら終わりだぞ。馬なら草を食わせておけば元気になるが、テスラに草は食わせられん。
武者小路実篤: 志賀君！まさか本気で言ってるわけじゃないよね？テスラにはナビゲーションシステムがあって、航続距離内のチャージャーを自動的に表示してくれるんだよ。それに最近のモデルなら、バッテリー残量の予測精度も上がっている。
志賀直哉: ところで、このSANUというのは、文章を読むと何やら「リジェネラティブ」とか言っているが、これはテスラの回生ブレーキのようなものか？使ったエネルギーを回収するということか？
武者小路実篤: いやいや。リジェネラティブというのは「再生型」という意味で、単に持続可能な（サステナブル）だけでなく、積極的に環境を再生・改善していこうという考え方だよ。SANUの場合は、事業が広がるほど森が豊かになる仕組みを作っているということだ。
志賀直哉: なるほど。これはまるで水彩画の具を使い終わった後の筆を水で洗うと、水が絵の具で濁るどころか、逆に水がきれいになるようなものか？そんなことあるわけないだろう！
武者小路実篤: そうじゃなくて、例えば木を切って建築に使っても、その分以上に植林をするとか、地域経済に貢献することで過疎化を防ぐとか、そういう好循環を生み出す考え方なんだよ。
志賀直哉: ふむ。テスラも車を売るだけでなく、その分以上に木を植えれば評価が上がるかもしれんな。イーロン・マスク、そのことを考えたことはあるのか？
武者小路実篤: マスクに直接聞いてみないとわからないけど、テスラは電気自動車を普及させることで化石燃料の消費を減らし、温室効果ガスの排出削減に貢献するというアプローチだね。でも確かに、もっと直接的な環境再生活動にも関わるといいかもしれない。
対談: 木造モジュール建築とテスラのギガファクトリー、製造革命の可能性
志賀直哉: この記事によると、SANUは「木造モジュール建築のアップデートと量産体制整備」をするそうだが、これはテスラが車を作るように家を工場で作るということか？家がベルトコンベアから次々と出てくるのか？
武者小路実篤: そこまで劇的ではないだろうけど、方向性としては似ているね。建築のパーツを標準化・モジュール化して工場で生産し、現地では組み立てるだけという効率化を目指しているんだろう。テスラのギガファクトリーの自動化・効率化の考え方と共通する部分はあるね。
志賀直哉: 家の部品を規格化して大量生産…なんだか日本の伝統的な木造建築の美しさが失われそうで悲しいな。柱と柱の間に微妙な隙間があって、そこから光が差し込む。そういう繊細さはどうなるんだ？
武者小路実篤: それは誤解だよ。工業化と美しさは両立できる。テスラの車を見てごらん。量産車でありながら洗練されたデザインでしょう？SANUも恐らく、標準化しながらも自然と調和した美しい設計を追求しているはずだよ。
志賀直哉: しかし、この「SANU FACTORY」というのは、テスラのギガファクトリーのようなとてつもなく巨大な工場になるのか？そこで働く人は長時間労働を強いられ、工場内で倒れるようなことはないのか？
武者小路実篤: 規模としてはテスラとは全く違うレベルだろうし、日本の労働環境でそこまでのことはないはずだよ。それに木造建築のモジュール化は、むしろ建設現場の厳しい労働環境を改善する効果も期待できるんだ。
志賀直哉: なるほど。ところで実篤君、テスラの車は木でできているのか？
武者小路実篤: アホ、テスラは主にアルミニウムや高張力鋼、炭素繊維などを使用しているよ。一部の内装に木材を使うモデルもあるけど、基本的に木造じゃない。志賀君、まさか本気で聞いているわけじゃないよね？
志賀直哉: いや、木でできたテスラがあれば、SANUと協業できると思ったんだ。自然に囲まれた木造のシェア別荘で充電する木製テスラ。まさに「Live with Nature」じゃないか。
武者小路実篤: 木製テスラだと、ちょっとした事故で木っ端微塵だよ。でも面白い発想ではあるね。SANUとテスラが協業するなら、例えば別荘に太陽光発電とパワーウォールを設置して、EV充電と建物の電力をまかなうようなエコシステムを作るとか、そういう未来は現実的かもしれないね。
志賀直哉: そうか！つまりこれからの世界は、木造モジュール建築のSANUシェア別荘と、モジュラー製造のテスラ車が融合して、何もかもがブロック玩具のように組み合わせられる世界になるんだ！まるでレゴの世界だ！資本主義の究極形態はレゴランドだったんだ！
武者小路実篤: まぁ考えてみれば、モジュール化・標準化と柔軟なカスタマイズの両立という点では、確かにレゴの発想に近いかも。意外と本質を突いてるかもしれないね。
